PROFILE

和紙工芸氏である母を持つ末松は幼少期より創作に興味をもち、大学時代から絵画による表現を続けている。高校では服飾科を専攻していたものの、美術への大きな関心から大学では絵画を専攻し、卒業制作は大学より買い上げとなる。卒業後に一旦制作からは離れるが、2006年から活動を再開。現代美術家の束芋に才能を見出され、2012年にはDior銀座のコミッションワークで束芋とコラボレーションをしている。また2014年の「TOKYO DESIGN WEEK 2014 ART FAIR」で審査員特別賞(家村佳代子賞)を受賞するなど、今後の活躍が期待されるアーティストである。

末松の独特な色彩感覚や支持体への巧みな配慮には、色鮮やかな和紙工芸品を身近に育ったことやかつて服飾に携わっていたことの影響がみられる。末松は「蛹」シリーズなど、画面への執拗な取り組みにより彼女特有の世界観を紡ぎ出すことを得意としているが、一方で1〜2時間という限られた時間の中で1.5メートル超の作品を制作するシリーズ「perfume(Key)」では、そのルールに従い直観を直裁的に可視化する作業を試みている。

末松は絵画を無限の表現の場として捉え、その可能性をこのような断絶的展開をもって探り、常に新しい認識の方法論の構築を試みている。

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